コラム|AI活用

ChatGPTに個人情報を入れてもよい?国の注意喚起から分かる、入れる前の4つの確認

公開:2026-11-03 更新:2026-11-03 文:渡部 秀雄(DXプランニング代表)

参考に比較:米国・中国・韓国

顧客名や従業員の情報を生成AIに貼りつける前に、何を確かめればよいか。個人情報保護委員会の注意喚起と海外の対応から、入れる前の4つの確認と、そのまま使える確認表をまとめます。

御社の中 面談の録音 社内の文書 社内のAI 議事録 送らない 外部のAIサービス

例えば月曜の朝、取引先へのお詫びメールを急いで書くことになったとします。顧客の名前と注文の内容を、そのままChatGPTに貼りつけて下書きを頼む。総務と事務を一人で兼ねている方なら、思い当たる場面かもしれません。

個人情報保護委員会(PPC。個人情報保護法を担当する国の機関)は、2023年6月に生成AIへの注意喚起を出しました。そこには「入れてはいけない」とは書かれていません。分かれ目は、入れた情報が回答をつくる以外の目的、例えばAIの学習に使われるかどうかです。

この記事では、入れる前に確かめる4つの点と、海外の国の対応、改正法の動きを、A4一枚の確認表にまとめます。

この記事の要点
  • PPCの注意喚起(2023年6月2日)は一律の禁止ではありません。利用目的の範囲内か、学習など回答以外に使われるかを確かめるよう求めています。
  • 保存先の国と、適用される法律も確かめます(PPCのDeepSeekに関する情報提供、2025年2月3日)。
  • 2026年7月17日公布の改正法の概要に、生成AIへの入力を名指しした決まりは見当たりません。
  • 入れる前の確認表を、記事の最後に付けています。

国の注意喚起が求めている2つの確認

結論から書きます。PPCが事業者に求めたのは、次の2つの確認です(PPC 別添1、2023年6月2日)。

入れる前の4つの確認情報の区分から始め、利用目的、学習への利用、保存先の国と法律を順に確かめます。個人情報を入れる前に、4つの問いを確かめる生成AIに入れる前の確認・2023年〜2025年手順1情報の区分入れてよいか手順2利用目的範囲内か手順3学習への利用使われないか手順4保存先の国適用される法律出所:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年)「DeepSeekに関する情報提供」(2025年)
個人情報を入力する前の4つの確認
  1. 個人情報を含むプロンプト(AIへの指示文)を入れるときは、特定した利用目的を達成するのに必要な範囲内かを十分に確かめる。
  2. 本人の同意を得ずに個人データを入れ、そのデータが「応答結果の出力以外の目的」で扱われると、個人情報保護法に違反するおそれがある。そのため、提供事業者が機械学習に使わないこと等を十分に確かめる。

一般の利用者に向けた留意点も3つ示されています。入れた個人情報が学習に使われ、正確・不正確な内容で出力されるリスク。応答に不正確な個人情報が含まれるリスク。そして、利用規約とプライバシーポリシーを十分に確かめることです。

この2つの確認に、保存先の国と法律の確認を足すと、入れる前の確認は次の4つの問いになります。

入れる前の4つの問い
  1. 入れてよい区分の情報か(手順1)
  2. 利用目的の範囲内か(手順2)
  3. 入力が学習に使われないか(手順3)
  4. 保存先の国と、適用される法律はどこか(手順4)

2023年の文書が今も基本になっているのには理由があります。PPCの注意情報一覧では、2024〜2026年のAI関連の掲載は、DeepSeekに関する情報提供(2025年2月)の1件だけです(2026年11月3日閲覧)。PPCは文中で「今後、追加の注意喚起等を実施する可能性もある」と書いています。

一方で、利用は広がりました。総務省の令和8年版情報通信白書(2026年7月)によると、何らかの業務で生成AIを使う日本企業は86.4%で、10社のうち8〜9社です。全社的な指針・ガイドラインを作った会社は41.1%で、10社のうち4社ほどです。日本企業が最も多く挙げた懸念は、社内情報の漏えいでした。

以前、「生成AIの社内ルールの作り方。中小企業が最初に決める5つのこと」で、5項目のうち「入れない情報」と「保存先と学習」を決めるよう書きました。今回は、この2項目の中身を国の注意喚起に沿って詰めます。まず、なぜ「学習に使われるか」が分かれ目になるのかを見ます。

なぜ「学習に使われるか」で分かれるのか

PPCが線を引いたのは、入れたデータの「使われ方」です。回答をつくるために使われるのか、それ以外の目的にも使われるのか。後者で、しかも本人の同意がないと、違反のおそれがあるとしています。

「それ以外の目的」の代表が、機械学習(AIがデータから学ぶこと)です。学習に使われると、入れた情報が提供事業者の手元に残り、別の人への回答に出てくることもありえます。だからPPCは、提供事業者が学習に使わないことを、使う側が確かめるよう求めています。

利用者が選ぶ設定も、この考え方とつながっています。PPCはOpenAIに、利用者が「機械学習に利用されないこと」を選んで入れた要配慮個人情報は、正当な理由がない限り扱わないよう求めました(PPC 別添2、2023年6月2日)。要配慮個人情報とは、病歴や健康診断の結果など、扱いに特に注意が要る情報です。PPCの求めの中でも、利用者が選んだ設定が扱いの前提になっています。

PPCは提供する事業者の側にも、学習データについて4つの対策を求めました。

対策PPCが求めた内容
①集める情報要配慮個人情報を含めない
②含まれたときすぐに減らす
③学習の前学習用データセットにする前に削除する
④要請のとき本人やPPCの要請に従う

出所:PPC 別添2(2023年6月2日)

この対応は罰ではありません。法147条(指導・助言)に基づく注意喚起で、制裁金は科されていません。もう1点、利用目的を日本語で通知・公表するよう求めています。

学習の設定の名前や、プランごとの初期設定は、サービスによって違い、変わることもあります。使うサービスの公式の説明と設定画面で確かめてください。この仕組みを、社内で入れる前に確かめる順番にしたのが、次の4つの手順です。

入れる前に確かめる4つの手順

手順は、入れる情報の区分から始めます。場面ごとに、どの手順から読めばよいかを表にしました。

こんな場面読む手順
顧客の名前を入れて文面を作りたい手順1 入れる情報を区分する
従業員の健康のことを相談したい手順1 入れる情報を区分する
問い合わせの記録を要約させたい手順2 利用目的と照らす
新しいAIサービスを使い始める手順3 学習に使われるかを確かめる・手順4 保存先の国と法律を確かめる

手順 1入れる情報を区分する

名簿・健康の情報・人事の情報を扱う業務でAIを使いたいとき

要配慮個人情報と名簿・人事の情報は「入れない」区分にします。

区分は次の3つです。

  • 入れない:要配慮個人情報(病歴・健康診断の結果など)、顧客名簿、人事の情報
  • 条件付き:個人の名前を含む記録など。手順2〜4をすべて満たすときだけ入れる
  • 入れてよい:個人が分からない文面

例えば、お詫びメールの下書きを頼むとします。顧客名を「A様」に置き換え、注文番号を外してから入れれば、「入れてよい」の区分で使えます。先に区分を決めておくと、急いでいるときに名簿をそのまま貼りつける心配が減ります。

手順 2利用目的と照らす

個人情報を含む文章を要約・下書きさせたいとき

自社のプライバシーポリシーに書いた利用目的の範囲内かを確かめます。

PPCが事業者に求めた1つ目の確認です。個人情報を取ったときに示した目的を、AIに入れる場面でも超えないようにします。

例えば、問い合わせへの返事の下書きにAIを使うとします。この場合は、「問い合わせへの対応」が利用目的に入っているかを、ポリシーの文面で確かめます。入っていなければ、その情報は手順1の「入れない」に戻します。

手順 3学習に使われるかを確かめる

新しく生成AIサービスを使う、またはプランを変えるとき

規約と設定画面の両方で、入力が学習に使われないかを確かめ、確かめた日を書きます。

PPCが求めた2つ目の確認です。一般の利用者にも、利用規約とプライバシーポリシーを十分に確かめるよう求めています。公式の説明と設定画面の両方を見るのは、社内ルールの記事で示した方法と同じです。

規約の約束は、海外では守らせる対象にもなっています。米国のFTC(連邦取引委員会。不公正な取引を取り締まる機関)の技術局は2024年1月9日、「顧客データを学習に使わない」という約束は、規約でも宣伝でも守らせる対象だとしました。ただし規約は変わることがあります。確かめた日を残しておくと、見直すときの起点になります。

手順 4保存先の国と法律を確かめる

海外のサービスや、提供元がよく分からないサービスを使うとき

データがどの国のサーバーに保存され、どの国の法律が適用されるかを書き出します。

この観点は、PPCの「DeepSeekに関する情報提供」(2025年2月3日)から取っています。PPCは、DeepSeek社が取得したデータが中国にあるサーバーに保存されると示しました。そのデータには、中国の個人情報保護法・サイバーセキュリティ法・データセキュリティ法・国家情報法などが適用されます。日本語のプライバシーポリシーは、2025年2月28日に公開されました。

データが国の外に渡る話は、「中国の取引先と名簿をやりとりするとき、まず数える人数」で、名簿の面から整理しました。AIへの入力も、名簿を外に送るときと同じ目で見ると判断しやすくなります。

手順2〜4を満たせない情報でも、AIを使いたい場面はあります。その場合の選択肢の1つが、外に出さずに手元の機器で動かすAI(ローカルAI)です。私も手元の機器でローカルAIを動かし、業務の下書きや記録づくりに使っています。

PPCの注意喚起が示すのは「違反のおそれ」までです。どの情報を入れると違法になるかの線引きも、使ってよいサービスの一覧もありません。判断は各事業者に任されているため、手順1の社内の区分で補います。

では、同じ問題に、海外の国はどう対応したのでしょうか。

イタリア・米国・韓国と比べた国の対応

日本は、使う事業者への注意と、提供事業者への指導が中心です。イタリアは制裁金まで進み、韓国では2025年にDeepSeekのアプリ提供が一時止まりました。

比べたのは、イタリアのGarante(個人データ保護機関)、米国のFTC、韓国のPIPC(個人情報保護委員会)です。下の表では、各機関が「誰に、何をしたか」を同じ観点で並べました。対象は2023年6月〜2026年8月の公表です。

国(発表元)利用者・事業者へ提供事業者へ2024〜26年の動き
日本(PPC)目的の範囲と学習の有無を確かめる(2023-06)OpenAIに注意喚起。制裁金なしDeepSeekの情報提供(2025-02)、改正法の公布(2026-07-17)
イタリア(Garante)OpenAIに6か月の広報を命じ、利用者に周知制裁金1,500万ユーロ(2024-12-20発表)ローマ地裁がOpenAIの異議を認めた(2026-03-18公表)
米国(FTC技術局)ブログで考え方を示した(2024-01-09)「学習に使わない」約束を守らせる対象。モデルの削除もありうる「AIの例外はない」と明記
韓国(PIPC)生成AIの個人情報処理の基準を公表(2025-08-14)DeepSeekが国内のアプリ提供を一時停止(2025-02-18)AI開発のための改正案が国会で可決(2026-08-27)

注:イタリアの広報キャンペーンは、提供事業者(OpenAI)に命じたものです。米国には包括的な連邦の個人情報保護法がなく、FTCの考え方は技術局のブログで示されています。韓国の行は、PIPCの英語サイトの発表一覧で題名と日付を確かめたものです。イタリアの判決は資料によって番号が違うため、番号は書いていません。
出所:PPC(2023-06-02、2025-02-03、2026-07)、Garante 決定No.755、FTC 技術局ブログ(2024-01-09)、PIPC 発表一覧。詳しくは「出典」の節。

イタリアの制裁金には、次の4つの理由が挙げられています(Garante 決定No.755、2024年11月2日付)。

  • 学習に使うための法的な根拠を特定していない
  • 透明性と、利用者への情報提供の義務に違反した
  • 利用者の年齢を確かめる仕組みがない
  • 2023年3月の情報漏えいを、監督機関に通知しなかった

この案件は、その後アイルランドの監督機関へ移りました。決定は、ローマ地裁の判決でOpenAIの異議が認められました。Garanteは自分のページで、判決を受けて決定を一時的に掲載から外したと注記しています。

米国のFTCは、制裁ではなく「約束」に目を向けています。学習に使わないという約束は、規約に書いたものでも、宣伝で言ったものでも守らせる対象です。データの使い方をさかのぼって変えるには、はっきりした通知と明確な同意が要るとしています。

日本の中小企業にとっての意味を考えます。どの国も、利用者への注意と、提供事業者に約束を守らせることを組み合わせています。使う側でできるのは、提供事業者の約束である利用規約を読み、確かめた日を残すことです。これが手順3にあたります。

一方で、そのまま当てはめられない点もあります。FTCの考え方は米国の事業者に向けたもので、日本で規約と違う扱いを国が同じように取り締まるかは確かめられませんでした。それでも、確かめた日を残しておけば、いつの規約を前提に使っていたかを社内で示せます。ただ、この問題は個人情報の入力だけでは終わりません。

入力の問題から広がる3つの論点

生成AIに何を入れるかという問題は、データの置き場所、組織のセキュリティ、子どもの情報を扱う業務へと広がっています。

データの置き場所と国の法律

日本のPPCはDeepSeekについて、保存先と適用される法律を情報提供しました。韓国では、国内でのアプリ提供が一時止まりました(PIPC、2025年2月18日)。生成AIの問題は、データをどこに置き、どの国の法律に従うかの問題でもあります。

組織のセキュリティの脅威

IPA(情報処理推進機構。国のIT・セキュリティの専門機関)の「情報セキュリティ10大脅威2026」(2026年1月29日)の組織編で、「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めて選ばれ、3位に入りました。1位はランサム攻撃による被害(11年連続の選出)、2位はサプライチェーンや委託先を狙った攻撃(8年連続の選出)です。7位には「内部不正による情報漏えい等」が入っています。AIへの入力は、外からの攻撃とは別に、社内での情報の扱い方として点検する対象になります。

子どもの情報を扱う業務

改正法の概要には、16歳未満の子どもの情報についての規律も含まれています(PPC概要、2026年7月)。15〜19歳の生成AIの利用は91.7%で、10人のうち9人ほどです(AdverTimes 2026年7月29日、白書のデータに基づく)。

教室や習いごとの運営、学校に関わる団体は、子どもの情報を日常的に扱います。病歴を扱う医療の現場も同じです。こうした団体では、手順1の「入れない」区分を広めに取っておくと、判断に迷う場面を減らせます。

では、改正法の施行に向けて、これから何が決まるのでしょうか。

今後の展開

生成AIに個人情報を入れるときの判断の軸は、当面は2023年の注意喚起のままです。改正法の概要には、生成AIへの入力を名指しした決まりは見当たりません。ここでは、決まったことと、これから決まることを分けて見ます。

改正法で確定していること

改正個人情報保護法は、2026年7月10日に成立し、7月17日に公布されました。施行は「原則として公布の日から起算して2年を超えない範囲内」です。具体的な施行日は、PPCのページにはまだ書かれていません。

項目改正の中身(概要から)
①AI開発の特例統計作成等と整理できるAI開発で、本人の同意を要しない特例(第30条の2、第31条の3)
②課徴金違反への課徴金を導入。本人1,000人を基準とする大規模な事案が対象
③委託先の義務委託を受けた事業者の義務を整える
④子どもと顔の情報16歳未満の子どもの情報、顔特徴データ等の規律

出所:PPC「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律の概要」(2026年7月)。細かい要件は概要と法律の本文で確かめてください。

生成AIを使う会社に関わりが深いのは、③の委託先の義務だと見ています。外部のAIサービスに業務の一部を任せる形と重なるためです。②の本人1,000人は、中小企業の顧客名簿でも届きうる人数です。大企業だけの話と考えず、名簿の扱いを確かめておく理由になります。

時期ごとの見通し

半年以内:PPCは改正法のページで、「円滑な施行に向け、引き続き、政令、規則、ガイドライン等の検討を行ってまいります」としています。2026年8月26日に「政令・規則等で定める事項の全体像」、9月9日に今後の進め方を示しました。注目したいのは、生成AIサービスを委託先として扱うかどうかが、規則やガイドラインで整理されるかです。

1〜2年:施行は公布から2年以内です。施行に向けて、クラウドやAIのサービスとの契約を見直す動きが話題になる可能性があると見ています。

その先:韓国では、AI開発のための個人情報保護法の改正案が2026年8月27日に国会で可決されました。施行日と中身は、まだ確かめられていません。イタリアでは、ローマ地裁がOpenAIの異議を認めました。どちらも続報を待って、日本の規則と並べる材料にします。

2つのシナリオと見ておくべき兆し

  • A 生成AIサービスを委託先として整理する場合:契約で、データの扱い方と漏えい時の報告を決めることが中心になります。
  • B 整理しない場合:注意喚起の2点の確認と、社内の区分が引き続き軸になります。

どちらに進むかは、次の4つで見分けられます。

  • PPCの注意情報一覧に、生成AIの新しい掲載が出るか
  • PPCが10月21日と29日に始めた意見募集(施行規則などの改正案と、通則編ガイドライン等。締切は11月20日・27日)の結果に、AIや委託の記述が入るか
  • 韓国の改正法で、施行日と中身が示されるか
  • イタリアのGaranteが控訴するか

施行を待たなくてもできることがあります。今使っているサービスの規約と保存先の国を一覧にしておけば、規則が出たときに見直す範囲が分かります。社内ルールの記事では、意見募集の結果が出たら見直すよう書きました。結果や規則・ガイドラインが出たら、手順3と手順4から見直すと、手戻りを減らせます。次の節で、その一覧づくりを含む4つの行動をまとめます。

今日からできること

  1. 使っている生成AIサービスを書き出す。
    どうやって:社内ルールの記事で作ったツールの一覧に、「入力を学習に使うか」「保存先の国」「適用される法律」「確かめた日」の4列を足します。新しい表は作りません。
  2. 入れる情報を3つの区分に分ける。
    どうやって:顧客名簿・健康の情報・人事の情報を「入れない」の行に書きます。迷ったときに社内の誰に聞けばよいかも書き添えます。
  3. 個人情報を使う業務があるかを確かめる。
    どうやって:あれば、学習に使われないと規約と設定で確かめたサービスに限るか、手元の機器で動かすAIにするかを決めます。
  4. 見直す時期をカレンダーに入れる。
    どうやって:11月27日の意見募集の締切のあとに、PPCの注意情報一覧と意見募集のページを見る日を登録します。結果や規則が出たら、手順3と手順4を見直します。

1の一覧に列を足しておくと、2〜4の作業はその一覧の上で進められます。

そのまま使える、生成AIに入れる前の確認表

①情報の区分

区分例扱い
入れない病歴・健康診断の結果、顧客名簿、人事の情報生成AIに入れない。迷ったら担当者に聞く
条件付き個人の名前を含む問い合わせの記録②の4つの問いをすべて満たすときだけ
入れてよい個人が分からない文面(定型の案内文など)通常どおり使う

②入れる前の4つの問い

  1. □ 入れてよい区分の情報か
  2. □ 会社が定めた利用目的の範囲内か
  3. □ 入力が学習に使われないことを、規約と設定画面の両方で確かめたか
  4. □ 保存先の国と、適用される法律を確かめたか

③サービスごとの記入欄

  • サービス名・プラン:
  • 入力を学習に使うか(規約/設定画面):
  • 保存先の国:
  • 適用される法律:
  • 確かめた日:  年  月  日
  • 確かめた人:

④版と日付

  • 版:第 版 作成日:  年  月  日
  • 次に見直す日:  年  月  日
  • 臨時に見直すきっかけ:PPCの新しい注意喚起、意見募集の結果や規則・ガイドラインの公表、使うサービスの規約の変更

よくある疑問

個人情報を入れたら、すぐに法律違反ですか

PPCは、入れること自体を一律には禁じていません。本人の同意なく入れた個人データが、回答以外の目的で扱われると「違反のおそれ」があるとしています。入れる前に、利用目的の範囲内かと、学習に使われないかを確かめます。

学習させない設定にすれば、何を入れてもよいですか

設定を確かめても、利用目的の範囲内かという確認は別に残ります。要配慮個人情報を「入れない」区分にしておくと、判断に迷う場面を減らせます。

改正法で、生成AIの使い方の決まりはできましたか

改正法の概要には、生成AIへの入力を名指しした決まりは見当たりません。施行に向けた規則・ガイドラインが出るまでは、2023年の注意喚起の2点を軸にします。

DXプランニングで受けられるサービス

ローカルAIでは、外に出したくない情報を、手元の機器で動くAIで扱う仕組みづくりを任せられます。まず1つの業務で2週間試し、速度と精度を報告する形は、100,000〜150,000円です。手順2〜4を満たせない情報をAIで扱いたいときの選択肢の1つです。

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まとめ

生成AIに個人情報を入れるときの分かれ目は、利用目的の範囲内かと、学習など回答以外に使われるかの2点です。保存先の国と適用される法律も確かめます。確認表の列をツールの一覧に足し、意見募集の結果や規則が出たら手順3と手順4から見直します。

出典

この記事を書いた人渡部 秀雄(DXプランニング代表)。IT企業で、企業向けのデータ連携基盤の構築・検証、帳票づくりの自動化、ホームページのサーバー管理から更新までの運用に携わっています。IT担当がいない中小企業・団体の外部のIT担当として、相談から仕組みづくり、保守までを引き受けています。

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